おまかせ建設会社から届いた訴状は
呆れて言葉が出ないずさんな内容だった。

<請求の原因>
1.契約は滞りなく締結されたが、
 渡辺拓哉氏(私)が
 自分で用意したデザイナーによるデザインを要求したから、
 話がこじれた。
 そのデザイナーより、変更、追加の指示を受けたため、
 追加工事費用が発生した。
 追加料金は2000万円をこえている。
 さらに追加工事は、工期が遅れた原因にもなった。

2.デザイナーを介した変更、追加指示が継続し
 追加費用が膨れ上がっていることを渡辺氏に伝えたら
 「おまかせ建設会社の請負工事の内容の一部に
 満足できないところがある」と
 施主渡辺氏が、工事中断を指示した。

 工期が遅れているのに
 工事を中断させ、
 追加料金も払わないというのは
 おまかせ建設会社としては納得できない。

 おまかせ建設会社は、 
 建築している建物を完成させた上で
 渡辺氏が取得した建設地とあわせて売却し
 売却代金で、 
 追加工事分を含む建設費用を精算しようともちかけたが
 渡辺氏が、
 「上記売却代金から自分が今まで使った費用
 プラス自分の利益もほしい」
 と言ってきたので
 計算したら、それではおまかせ建設会社は収益がなくなり
 むしろ、マイナスになるので
 おまかせ建設会社としては、それはできないと断った。

 渡辺氏が追加工事費は払ってくれなかったが
 それでも、おまかせ建設会社は工事を再開し、工事を終了した。
 工事は、下地は渡辺氏が希望したデザイナーの仕様にしたが
 元々施主Pと結んでいた契約に基づく建物を建てた
 (注:明細が何もわからないおまかせ建設会社の標準パック)
 (しかも、私は、そんな工事の契約をしたつもりはない)。


 請負金額残金と追加費用を払ってくれていないので
 渡辺氏には登記に必要な書類を渡していない
(つまり引き渡しはしない)。

まとめると、
「おまかせ建設会社は、建物は建てたので
渡辺は早く5000万円強のお金と
工事期間から本日に至るまでの金利と
訴訟費用を払いなさい」

という訴えだった。