建築会社と戦う男の物語

「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」 を小説に書き換えた、サブブログです。

私は渡辺拓也と申します。
脱サラをし、
不動産投資に取り組みました。

しかし、人生の全てをかけた新築マンションを
建ててくれた建築会社と、現在裁判で係争中。
マンションも手に入れていません。

そんな私の失敗談記録を公開した
「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」
を開始したのが2021年5月でした。

その中味をわかりやすく
ノンフィクション小説として書き換えたのが
このブログです。
こちらのブログもよろしくお願いします★

2023年04月

建物の美しさと街を作る機能に心惹かれた私は
帰国してから、不動産セミナーに通うようになり
不動産の勉強を始めた。

そのとき出会ったのが
003章で書いたロバートキヨサキの
「金持ち父さん、貧乏父さん」という書籍。

読んでみたら、これがまた私のツボに入ってしまった。
楽にすぐにお金持ちになれるわけではないけれども、
お金に関する考え方がこの本を読むことで変わったのだ。

中でも印象的だったのは
・資産と負債、投資と投機などの
 自分が使っている言葉の使い方の重要性

・PL(損益計算書)、BS(貸借対照表)、CF(キャッシュフロー)などの
 財務諸表の大切さ

・借金やレバレッジは悪ではない。
 使い手の問題である。

・コインには裏と表がある。
 誰かの資産は、誰かの負債である。

 ・家は資産か、負債か。

物事に対する考え方が私と全然違っていた。
この本を読んで、
お金についての基礎的な考え方を知ることができたと思う。

お金持ちになるには、ビジネスや投資をしないといけないが
何から始めたらよいのか?
それを考えるのは面白い。

でも、物品を売って儲けるというシンプルな商売でなく
お金の流れを理解して資産を増やすという、
発想の転換をさせてくれたことは
まちがいなくこの本を読んだ成果だといえよう。

私にとってのカルチャーショックだった。
この本をきっかけに
不動産のみならず、株や保険から、会計や法律など、
広く浅く本を読んでいった。
生活の中で実践してみると、効果がでるので楽しかった。

そして、外国で 日本にはない建築物をいっぱい見て
建物にかなり興味をもったことも
不動産投資をしようと思ったことに結びついている。

大学を卒業してからは、機械を扱う会社に就職。
私は理系だったので、
子どもの頃から数字を見るのが好きだった。

祖父が、証券マンで、
よく新聞の株式の欄を読んでおり、
横からのぞき込んで、
企業名と数字を見比べ
日々変わっていくのを祖父が熱心にみていたのに興味をもった。

祖父は子どもの私に簡単に説明をしてくれたのだが、
私は、自分で好きな企業を決めて、
その企業の数字が
毎日どう変わっていくか見るのが楽しいと思った。

世の中には働いて賃金を得て生活していくだけではなく
頭を使って「投資」というものをして
お金を稼ぐ方法があるのだということを知ったきっかけでもある。

さて、この章では、
私が不動産投資に興味をもった経緯を語りたいと思う。

私は、地元の大学に進んだが、
外国に興味があったので
数年外国で、一人暮らしをした。

最初はなかなか言葉が通じなかったので、苦労したが
若さは怖いものなしというのは本当で
わりとすぐに地元になじみ、
休日には、周辺国を見て回る余裕も出てきた。

今の国際情勢からは考えることはできないが
そのときは、何も警戒しないで
休みの日にはいろいろな所に行ったものだ。

日本とは全然気候が違うので、
空気が違うのは当たり前だが、
街の「におい」が違うと思った。

日本人も、何人か住んでいたが、
日本人が立っていても
「ここは外国だ。」
というオーラを街は持っていた。
特にそれは食べ物と建物から感じた。

私が滞在していたところ
観光で訪れたところは、
建物がとにかくおしゃれで、
しだいに建物を見るのが楽しみになっていた。

昔の日本家屋は、自然とうまく生きていくために
いろいろな工夫がされている。
日本は四季がはっきりしていて、
夏は蒸し暑く、
冬は寒い。

温度だけ見たら、
世界には日本より暑い国はいっぱいあるのに
外国の方が日本に来たら
「日本の暑さは蒸し暑くて耐えることができない」
と言っているのを聞くことがある。

「日本は四季の変化を楽しむことのできる
住みやすくすばらしい国だ。」
と褒める人もいるが、
気候が一年で変わりすぎて
住む人間にとっては、厳しい環境と言えるかもしれない。

人間が生活するのにしんどい気候なのだから、
建物も四季の変化に大きな打撃を受けるだろう。

今はエアコンで
暑さも寒さもしのぐことができるようになったが、
電気が止まってしまっては
その恩恵を受けることができなくなり
生活がきびしくなる。

気候に合わせた、地形に合わせた
「家に帰るとほっとする。」
と思えるような建物って素敵だなと思い
どんな建物が住みやすいのか
いつのまにか建物ばかりを見て回るようになっていた。
できるだけ交通費を使わずに
リュックをかついで見て回った。

町上さんは自分で建物の不具合に気づいたところがすばらしい。

しかし、コンサルタントには
「これから施工する部分もあるし、
 おまかせ建設会社は、アフターフォローはしっかりするので
 今の段階の気になることは
 全部なくなりますよ。
 私も、ご指摘いただいたことを、ちゃんと伝えます。」
と言われたそうだ。

たしかに、それ以降
おまかせ建設会社は
外壁の亀裂の補修など簡単にできることはやった。
町上さんは松本コンサルタントのいう
「おまかせ建設会社のアフターフォロー」
はこれからも続くと信じていた。

しかし、そこからの進展がない。
簡単な補修には応じても、
大きな修繕は何もしていない。
これで、「おまかせ建設会社のアフターフォローはある」
といえるのだろうか?

町上さんは、とてもまじめな方なので、
初めて建てたマンションを大切に思っているし
実際の大家さんとしての活動も頑張っておられる。
しかし、建築物を建てる知識が足りなかった
と今思っているそうだ。

今でこそ、高校や大学で土木、建築の勉強をし、
資格をもった人が建築にかかわるようになっているが
昔の住宅建築は
特に資格も必要がなく、大工さんが丁寧に建てていた。

大工は、親方の元で修行をする。
厳しく教えてもらいながら
寸分の狂いもなく丈夫な建物を建てる技術を
5~10年かけて身につけていくものだった。

お寺仏閣は、今のように機械もない時代に
丈夫な建物を釘も使わないで建てられた。
何年も前に建てられたのに
地震天災でもないかぎり、びくともしない。
その建築技術は、人づてで伝えられた伝統のある技術だ。
エアコンがなくてもなんとなく涼しい。
家が呼吸しているとでもいうのだろうか。

そこまで職人意識を建設会社に求めることはできないが
少なくとも家は大きな買い物。
それが投資のための大きな建物であるなら
欠陥建造物にならないように、建ててもらわないといけない。
そして、建設会社と名乗る以上は、
住む人が気持ちよく幸せに住むことのできる建物を建てることが、
最低限の職務だと、私は思う。

そんな考えを持っている建設会社がどれくらいあるのだろうか?
いいお医者さんに巡り会うのが難しいように
いい建設会社に巡り会うことも難しい。

賃貸住宅経営を考えている人は
どの建設会社に頼むかが最重要だということを声を大にして言いたい。
口コミ、経験者の人の話、これも大事。
その上で、ちゃんと自分の目でこれでもかと
確認しなければならないのだ。

とにかく、建築については
契約時も建築途中も
人任せにせず、
しっかり自分の目でも点検することを
肝に銘じたいものである。


井上建築士は
「一年目の建物に
 このような傷みが見られること自体がおかしい」
「まずは、瑕疵担保の保証書や竣工図と
 照らし合わせていきましょう」
と町上さんに的確にこれからの行動の指針の話をした。

しかし、おまかせ建設会社は、町上さんに
引き渡しの時に渡さないといけなかった
「瑕疵担保保証書」も「竣工図」も
渡していなかったので、照らし合わせることができなかった。

建築に詳しい方なら、
「なぜもらわなかったのか?」
と疑問に思うと思うが、
私も全く同じ。
そういうものをもらえるという知識がないのだ。
特にコンサルタントを仲介に入れているので
手続き面ではコンサルタントが完璧にやってくれていると
信じ切っていたのだ。

おまかせ建設会社は
必要書類を施主に渡さない会社なのである!

とりあえず、町上さんの場合は
建って一年たっているので、
「図面を渡すように」
と申し入れたら
建築中の私とは違い、書類は届いたようだ。

まず竣工図。
おまかせ建設会社は、Webサイトも一流で
手広く建設を手がけている会社なのに
竣工図をまともに作ったこともないのか
現況と仕様が違う箇所がたくさんある図面を送ってきた。

それを指摘すると
「え?間違えてました?そうですか。」
と、図面を訂正して
「これで現況通りですね。」
と平然としていたらしい。

図面通りに作るのが契約のはず。
図面を訂正したら、現状の建物はその通り自動的に修正されるのか?
未来社会はどうなっているかわからないが
今の技術は、たかが図面の修正をしただけで
実際にある建物の修繕が自動的に行われるはずがない。
図の修正をしたら、すぐに現場の修繕に取りかかるのが本筋だ。

ただ、竣工図と現況があまりにも違うので
さすがに町上さんも
松本コンサルタントとおまかせ建設会社をせっついた。
するとおまかせ建設会社はしかたなく
複数の下請けを入れて、
現況を確認に来たが
結局、どれが正しいのやら、
どの部分のことなのかですら
下請けが把握できなかったので
未だに正確な竣工図はできていない
というありさまだという。


井上元治建築士から聞いたおまかせ建設会社の施工例の中でも
町上さんのは、かなりひどいと感じる。
というか、私と同じ手口で
松本コンサルタントとおまかせ建設会社に
いいようにされてしまったケースだと思う。

町上さんと私とは面識がないのだが、
私と同じく、松本コンサルタントのセミナーに参加していた。
そのセミナーで不動産投資に興味を持ち、
その勉強をし、不動産投資を始めていた。

それまでは、自分で新築物件を建てたことはなく
初めての新築物件を建ててみようと思い立ったという。

私と同じく、松本コンサルタントに
おまかせ建設会社を紹介してもらい、
新築マンションは完成した。

町上さんは、賃貸運営には長けていたが
建物に詳しくなかったので
特に建物を見極めるポイントをよく知らず
松本コンサルタントが紹介した
おまかせ建設会社を信用しきっていた。

新築マンションは入居率もよく
町上さんは、うまくいっていることに満足したのだが、
一年後、建物の外壁がでこぼこしていることに気づいた。

「一年しか経っていないのに、
こんなことありえるのだろうか?」

心配になった町上さんは
おまかせ建設会社に問い合わせたが
対応してくれない。
知り合いに紹介してもらって
一級建築士の井上さんに
マンションをみてもらったところ
さまざまな異常が見つかったのだった。

町上さんは、そこまでたくさん異常があるとは気づかなかった。
細かい施工ミスや欠陥は、素人には判断できない。
専門家の目で確認したからこそ
異常が白日の下にさらされたのだ。

余談だが、私も、
井上建築士にいろいろ指摘されて
自分のマンションの欠陥を知ったわけだから
町上さんも全く同じなのだ。

違うところは町上さんの場合
既にマンションは空き室のないほど
たくさんの居住者がいたということだ。

実直な町上さんは、
井上建築士の指摘に青ざめた。
外壁のでこぼこが目に付いただけだったが、
よくみれば亀裂も多数あった。

おまかせ建設会社に何度もクレームを入れたら
ようやく修繕してくれたが、
亀裂の上に塗装をしただけだったので、
すぐに亀裂が再発したという。

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