建築会社と戦う男の物語

「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」 を小説に書き換えた、サブブログです。

私は渡辺拓也と申します。
脱サラをし、
不動産投資に取り組みました。

しかし、人生の全てをかけた新築マンションを
建ててくれた建築会社と、現在裁判で係争中。
マンションも手に入れていません。

そんな私の失敗談記録を公開した
「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」
を開始したのが2021年5月でした。

その中味をわかりやすく
ノンフィクション小説として書き換えたのが
このブログです。
こちらのブログもよろしくお願いします★

2023年06月

この物語の内容は実話ですが、
登場人物、地名、施設名は仮名です。
それと、身バレを防ぐために
設定の一部を少し変えています。

どんどん登場人物は増えてきていますので
三回目の登場人物紹介をします。

渡辺拓也…この物語の主人公。つまり私のことです。
      本ブログの方では「施主P」と名乗っています。
      30才後半 

渡辺絵理菜…拓也の妻

渡辺幸子…拓也の母


松本貴之…不動産コンサルタント
      各地で不動産経営のセミナーを行い
      著作本も多数ある。

おまかせ建築会社…松本コンサルタントから紹介された建設会社。
          その地域では有名な大手企業だが、    
          その実際は、欠陥住宅を量産している。
          苦情は、大手弁護士事務所ムーンに丸投げしている。

中山英二…おまかせ建築会社社長。
      おまかせ建築事務所長も兼任しており
      一級建築士

中山文彦…おまかせ建設会社専務。
      中山英二の息子

ハイセンスデザイナー建築事務所
      渡辺拓也が尊敬している建築家である
      アドルフ坂井氏の事務所

スローピィ建築会社…おまかせ建築会社の下請け会社
           社長は山田 担当は森田

ムーン弁護士事務所…有名弁護士を抱える大手法律事務所
           おまかせ建設会社が委託をしている。
           田中弁護士と鈴木弁護士がおまかせ建設会社の弁護を担当している。

田中太作…おまかせ建設会社が代理人として立てた
      ムーン法律事務所の弁護士。
      書類作成が遅く、
      話の内容が、一般人にはなかなか理解できない弁護士。

三谷健作…おまかせ建設から訴えられて始まった民事裁判と
      しかたなく私からもおまかせ建設会社を訴えることになった裁判を
      裁判当初~2022年3月まで担当した裁判長。
     (2022年4月より豊田秀一裁判長に変わる)

寺田元治…一級建築士。
      私たちの裁判で、裁判長が建築に詳しくないので
      途中から、専門委員として裁判に付された。

是永瑛太…一級建築士。
      寺田専門員と同様、途中から裁判に付された専門委員。


町中圭…渡辺と同じ頃、先におまかせ建設会社に
     賃貸マンション建築を依頼した不動産投資家。


とまぁ、宿題を出されたのでは田中弁護士だったが、
結果として、田中弁護士は期日までに書面を作成せず
「証拠」のみ、送りつけてきた。

普通は、相手に何かを伝える時は、
文章で、主張を言うことが必要である。
「こちらの主張としては~と考えており、(←これが重要!!)
それに対しての証拠として〇号証を添付します。」
みたいな説明が一緒に添付されていないと、
証拠とされる書類の意味が分からないのである。

でも、田中弁護士は
「〇号証」と書いた証拠のみを送り付けてきたので、
それが何の証明なのか
何を言いたいのか、当事者である私にもわからなかったのだった。

しかも、その書類を確認してみれば
今回送られてきた「証拠」は
以前の裁判で出してきた内容と
全く同じ物だった。

30ページほどのボリュームがあったが、
その証拠を出してきたことの説明がないので
これを提示した目的や主張などが全くもってわからない。
だから私は、
「田中弁護士から出された書類の内容を検証することはできない」
と書いた書面を出すしかなかった。

同じ書類でも、もしかしたら、何か違う理由で出したのかもしれない。
しかし、これは裁判であって
何の証拠なのか当てるクイズではないのだから
この書類のどこをみたらいいのか、
私にどういう証拠をつきつけたのか
説明してもらわないとわかるはずがないのだ。

こんな私の裁判の話。
他人事なら、まるで漫才でも見ているようだと思うことだろう。
「わざとおもしろおかしく書いてるんじゃないの?」
と思われてもしかたない。
でもこれは実話だから、本当に質が悪いと思う。

そんな不備な書類での裁判が
進展するはずもなく、
空回りする一方だったが、
やっと転機が訪れた。
 
裁判長が建築のアドバイスを聞くということで
専門委員(一級建築士)が付されることになり、
とうとう専門委員が出席してくれる日がきたのだ。
これで進展すると思ったので、私はかなり嬉しかった。

しかし、始まる前から暗雲が立ちこめたのだった。

その日、
「さて、気を取り直して裁判を進めていただこう」と思って
準備手続き室に入った直後
田中弁護氏はとんでもないことを言い出した。

「ちょっと、裁判は当事者だけにしてください!
 奥さんは、退室!出て行ってくださぁい」

ここまでの話には1回も触れていなかったが、
私がおまかせ建設会社に訴えられているが、
いつも妻が裁判に同行していた。
民事裁判なので、傍聴席というものもない。
どんな話し合いが行われるのかは
訴えられている私とすれば
マンションを建てようとしているのは私たち夫婦なので
妻も裁判の成り行きを聞きたいのである。
そのため、ちゃんと届を出して
妻は「同席者」として認められ、毎回裁判に参加していた。

ずっとそのスタイルだったのに
田中弁護士は急に
「奥さんは、出て行け」
と要求したのである。

裁判長はびっくりして田中弁護士を制した。

「田中先生、急に何を言い出すんですか?」

「同席者から、ごちゃごちゃ言われると嫌なんですよ!」

裁判長はため息をつき、田中弁護士に話をした。

「今日は専門委員が入る最初の日なので、
   奥様には同席してもらった方が良いかと思います。
  それに、同席者は、
  自分が発言できないことも心得ていらっしゃいますよ。

妻も続けた。

「はい。私は自分の立場はわかっていますし
 話を一緒に聞きたいです」

「でもねー舌打ちされたり、
 小声でぼそっと何か言われたりするとイラッとしますからね」

「今現在そんなことをしていないのに、
  していない時からそんな事を言うと
  周りの人が、逆にイラっとします。
(裁判長もかなり、気分を害しておられるようです)

  専門委員の紹介もする前から、
  そういう一方的な決めつめで
  退席させようとするのはどうかと思いますけど!」

と、裁判長もかなり気分を害されたような様子で田中弁護士に話をした。

「はぁ~~そうですかぁ。なら、しかたないですね」

部屋に入った途端にこの態度。
田中弁護士は何を考えているのだろうか?















田中弁護士は茶化すように話しかけてきた。

「渡辺さん、追加代金も全部払って、
 引き渡しを受けてから
 ゆっくり検査すれば、いいんちゃいますか?」

「建物の中を見てもいないのに、代金は払えません。
 工事が完了しているのなら、見せて下さい」

「裁判所から、建物を見に行くように言われたとき
 渡辺さんは『見に行かない』と言ったじゃないですか」

「話を切り取って、一部だけ話さないで下さい。
 私は、『中を見に行きたいけれども
 鍵がないから見に行けない』
 と言ったのです。
 見に行かない、と自ら拒否したわけではありませんよ!」

「あああ、ああ言えばこう言い返される。
 私が無力のように見えますやん。
 これ以上自分のぶざまなことを裁判所に見せたくないですわ」

裁判所は行政の完了検査は後押ししてくれるが、
施主検査に関しては、
裁判所は関与しないことになっているようだ。

次回の話し合いまでに
田中弁護士は
1.追加料金の妥当性を立証
2.手すりの位置についての主張を補充
3.鍵を私に渡すかの検討
の宿題が出されて、話し合いは終わった。

裁判所では、裁判当日にその日主張する書面を出すのではなく
次の裁判までの期間が1~2ヶ月あるので、
期日の1~2週間程前に書面提出期限を決められる。

その期限までに双方が、
自分の主張を書類に書いて出したり、
相手が出してきた書面に関して、
反論を書いて出すことになっている。

裁判当日は、その書面を使って
私(被告)おまかせ建設会社(原告)の話し合いが
行われるのである。





田中弁護士は、どう言っても
自己中心的な発言を繰り返すだけだった。

「だから、『お金ももらっていないけれど、鍵を渡せと言われた』と、
 おまかせ建設会社の中山社長に言ったら
 『渡辺氏は、どんな顔してそんなばかなことを言ってるんだ!
  厚顔無恥とはこのことだ!』
 と私が怒られますやん」

「中山社長が田中先生にどんな話をするかなんて、
 私(渡辺)は知りません。(関係ない、という意味)」

「あ~そうですか。
 じゃあ、私も渡辺さんがどう思おうと、知らんよ!」

子どもの喧嘩以下の会話だと思った。

「・・・・・これ以上話をしても
 らちがあきません。
 裁判長、話し合いはもういいので
 判決を出して下さい」

と私がさじを投げると

「私も渡辺氏の話をずっと聞いていて
 しんどいですわ」

と言い返された。

「私は、裁判を進めること以外、何もやりたくありません。
 こんな裁判、事件解決に向かって歩み寄るなんて
 考えていませんしね」

じゃ、なぜ私を訴えてきたのだろう??

「私は、自分から進んでここに来たわけではない。
 おまかせ建設会社の社長から
 『グダグダ言う渡辺さんに、バチッと言ってきてくれ』
 と依頼されたから、ここに来ているだけです」

「田中先生は、おまかせ建設会社さんと私の間に立って
 話し合いをしてくれと依頼されたわけでしょう?
 だからちゃんと話し合いをする義務が、田中弁護士にはあるはずです。
 おまかせ建設会社に、
 『渡辺が、施主の完了検査をしたいと言っている』
 ということは伝えてくれたのですか?」

「そんなこと伝えていませんよ。
 おまかせ建設会社の回答をダイジェストしてここで話しているだけです」

「私が施主の完了検査を申し入れていることは
 中山社長にお伝えいただきたいです」

裁判長は困った顔をして
私と田中弁護士の話に入り込んできた。

「私は建設に詳しくないので、説明をお願いします。
 渡辺さんは、本件建物の完了検査を
 自分がしたいと要望しているんですよね?」

私は裁判長が誤解していることを察し、説明した。

「完了検査には、2種類あるのです。
 建物が建ったら、
 引き渡し前に、施主が
 依頼した建物に問題がないか『施主の完了検査』を行い、
 注文通りであれば、次に
 『行政が行う完了検査』があるのです。
 私が書類で要望している完了検査は、『施主の完了検査」です。
 私は、『行政が行う完了検査』とは別の、
 施主へ建物を引き渡す前の検査をしたいと要望しています」

裁判長は、納得したようにうなずいた。

「それは私が誤解していました」











田中弁護士があまりにも話に取り合ってくれないので
裁判長はまた助け船を出してくれた。

「裁判所としては、ここまで立ち入る立場ではないものの
 あまりにも話し合いが進まないので、
 整理をさせていただきます。

 渡辺氏は、建物を調べたいので
 渡辺氏が依頼した建築士と一緒に、
 建物内に入れてほしいと要望しています。

 おまかせ建設会社としては
 『勝手にしたらいい』ということなので
 渡辺氏の希望了承ということでいいですか?」

田中弁護士は首を縦に振らなかった。

「こちらとしては、引き渡ししたつもりですわ」

会話はかみあっていなかったが、
裁判長は続けた。

「引き渡したつもりなら、
 立ち入るのは自由ですと表明されたと受け取ります。
 渡辺氏は、建物全部の鍵を渡してほしいと申し入れていますので
 鍵を渡していただけるのですね?」

「では、ここまでに出た話を整理します。
 おまかせ建設会社は、
 工事契約時の図面一式は、
 全部渡辺氏に渡してますという立場なので、
 今さら、追加で渡すものはないということでしたよね。
 契約工事費の内訳明細書がもしあるなら、
 既に渡辺氏に渡しているということですね」

「 工事契約後に変更された内容を示した説明書、
 あるいは、追加変更工事の内訳明細書。
 これは訴訟の準備として、
 おまかせ建設会社告がやろうといっている内容なので、
 今はないということでいいですね」

「書面の整理は以上です。
 整理ができましたので、
 鍵を貸し出す許可をいただければ、話が前に進みます」

私はちょっと期待をして聞いた。

「鍵は渡してもらえるんですか?」

「は?鍵を渡すかどうかは別問題です。
 検討です!」

裁判長が話を引き取る。

「田中弁護士、検討するとおっしゃいましたね?
 ご協力ありがとうございます。
 話し合いが膠着していましたからね。
 次の話し合いまで期日は長いですから
 ちゃんと検討してきて下さいね」

裁判長が話をうまくまとめようとしてくれたのに
田中弁護士は、素直に返事をしなかった。

「その話は、おまかせ建築会社がどこまで協力するか、で決まりますな。
 鍵を渡して、中に入られて傷をつけられたら困るので
 先に引き渡しを受けてくれたらいいんじゃないですか。」

「引き渡し前に、施主として建物を検査したいんです」

裁判長はさらに田中弁護士に食い下がる。

「建物に傷をつけられたくないというのなら
 田中弁護士が立ち会ったらいいんじゃないですか?」

「なぜ私が立ち会わないといけないんですか。
 いやですよ。
 それに鍵を一回渡したら、
 もうおまかせ建設会社は
 鍵を戻さなくていいと言うと思います。
 鍵の貸し出しはしません。
 鍵を渡すということは、
 正式に鍵を渡す=交付するということです。
 法的な引き渡しは、占有の移転です。
 鍵を渡すことで、
 渡辺氏の所有物になるということですやん。
 だから鍵は渡しません」

田中弁護士はどこまでもしつこかった。

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