建築会社と戦う男の物語

「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」 を小説に書き換えた、サブブログです。

私は渡辺拓也と申します。
脱サラをし、
不動産投資に取り組みました。

しかし、人生の全てをかけた新築マンションを
建ててくれた建築会社と、現在裁判で係争中。
マンションも手に入れていません。

そんな私の失敗談記録を公開した
「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」
を開始したのが2021年5月でした。

その中味をわかりやすく
ノンフィクション小説として書き換えたのが
このブログです。
こちらのブログもよろしくお願いします★

カテゴリ: 不動産経営を目指して

かくして、地鎮祭は行われなかったが、
マンションの建築契約は正式に締結され、
工事も着工したので、
仮契約の時の計画からはかなり遅れてはいたが
心はときめいていた。

当時私は、別の県でサラリーマンをしていた。
新築マンションを建てるために購入した土地は
私の実家のある地域だ。
マンションが建てば、
私の賃貸住宅経営者としての生活が始まる。

そのため、私は、
新卒から勤めていた会社をやめ、脱サラし、
賃貸マンション経営に専念するため
妻と子どもと共に、実家の近くに引っ越してきた。


次に私がすることは、
松本コンサルタントと相談しながら
マンションの入居者募集をすることだ。

「おまかせ建設会社」が提示した契約工期は
2019年3月だから、
ちょうど2019年4月入居可能となるはずだ。
新生活が始まる人たちに向けての募集ができる!


私は、当時身重の妻と協力し、
マンションの入居者募集の資料を作成した。

そして、12月頃から
たくさんの不動産仲介会社を訪問して
物件の紹介をした。

どの不動産仲介会社も
「これはよさそうな物件ですね」
と言ってくれて、感触もよかった。

建物の建設は「おまかせ建設会社」に委託しているので
私の仕事は、
マンションオーナーとして、入居者を集め、
空き部屋を作らないようにする努力をすることである。

賃貸マンションは、
完成すると多くの人が利用してくれるだけでなく
将来において、不動産として社会に流通する可能性もあるので、
その利用者・近隣のみならず、
大きな社会的資産でもあるから、
「こんなマンションが近隣に建築されますよ」
という周知の徹底もはかりたいと私は思った。


この頃の私は、
不動産仲介会社巡りで忙しかったが
楽しかったなあと、当時を思い出してはため息をついてしまう。

一口に不動産投資といっても
投資というからにはリスクが伴う。

新築のマンションを購入するのか
中古物件を購入するのか

物件選定には、不動産投資家の皆さんは
大変苦労されていることと思う。

私の場合は、
物件の値上がりを狙った短期運用ではなく、
長期保有を前提に考え、自分で建築することにした。

そんな私を、妻絵理菜はとても心配した。
妻の地元は地主が多く、
不動産投資で失敗してきた人を何人も見てきていたから
不動産投資は、しっかりした知識がなければ
失敗してしまうリスキーな投資方法だと考えていたからだった。


そうでなくても
不動産投資と聞くと
「地主や経営者といった、資産家が行うもの」
というイメージを持つ人も多いと思う。

しかし、松本氏のセミナーから
資産家ではない20代の若者やサラリーマン、公務員も
不動産投資を始めているという事例を知った。

不動産投資の種類だけではなく、
他の投資と比較した時のメリット・デメリットまで
松本氏は、丁寧に説明してくれたため
しっかりした建物を建てれば、
安定した家賃収入が入ることがわかり、
マンションを建てたいという気持ちがだんだん大きくなっていった。

それと同時に
特に、知り合いのデザイナーのデザインした建物が好きだったので
自宅を建てるということでなくても
「自分が住みたい」と思う家を
人に貸したいと考えるようになっていった。

セミナーに参加するようになって数年、
家族付き合いするまで距離が近くなって、
私は、すっかり松本氏に信頼を寄せるようになっていた。

それで
 「実は、私は、知り合いのデザイナーのデザインで、
  賃貸マンションを造りたいと思っているのです」
と松本氏に話をした。
2016年頃のことだったと思う。

私は、かねてより資産運用に興味があって、
会社で働くことも嫌ではないが
昨今賃金もなかなか増えないし
金融投資をして
安定した収入を得ようと考えていた。

その一番のきっかけは
ロバートキヨサキの
「金持ち父さん貧乏父さん」という本を手にしたことだ。

そこには、速攻で効果が出ることは書かれていないが
お金とはどういうものか考えさせられた。

はじめてこの本を読んだのは、
10年以上前になるが、
メガトン級の衝撃を受け、お金に対する概念が変わったのだ。

一般に「資産」を増やし
「負債」を作らないで頑張るとよいと思いがちだが、
ロバートの資産と負債の定義は、
「資産とは、ポケットにお金がはいってくるもの
 負債とは、ポケットからお金がでていくもの」
だけなのである。

資産とは、
マイカー、マイホーム、土地、現金など、
現金化できるすべてのことを指すが、
金持ち父さんの『資産』の定義は、
「ポケットにお金がはいってくるもの」ということ。

マイホームを手に入れるには資金を用意しないといけないし
毎月ローンを払っていかないといけない。
これは、自分のポケットからお金がでていくことになるので
資産とは言えないのである。

同じように家を建てて
これを人に貸すと、どうだろうか?
その「家」は『資産』になるのだ。

理由は、家賃収入で、
“ポケットにお金が入ってくるという=キャッシュフローを生み出す”から。

ポケットからお金がでていく『負債』
ではなく、
ポケットにお金がはいってくる『資産』
を増やすことを意識して行動すると、
“金持ち父さん”になれるということだった。

お金が自分のために働いてくれるようにする
キャッシュフローを生む資産を築くことで
あなたも“金持ち父さん”になれる
という内容が心にしみこんだ。

資産を生むものは、いろいろあるが、
いろいろな方法を調べてたり、
実際に検討したりしていくうち
私は、「不動産投資」にロックオンされた。

同じころ、母が不動産セミナーに参加したのだが、
大変興奮して帰ってきて、私に言った。

 「今日、聞いてきた話は大変ためになる話だった。
  かなりキャリアのある不動産コンサルの先生が講師だったが、
  話が分かりやすくて勉強になった!
  拓也も一回行ってごらん!!!」

そう薦められたので、
私の中では、不動産が一番の関心事だったこともあり、
私もそのセミナーに参加することにした。

これが松本貴之コンサルタントとの出会いであった。

彼は、国認定の資格を有する不動産コンサルタントで
全国を回り定期的にいくつもの不動産セミナーを開催していた。

話が面白く、私も何度もセミナーに足を運ぶようになった。

最初は妻絵理菜も
「不動産投資なんて、そんな簡単なものではないのでは?」
と難色を示したが、私の熱意を感じ、
次第に賛同し、応援してくれるようになった。

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