建築会社と戦う男の物語

「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」 を小説に書き換えた、サブブログです。

私は渡辺拓也と申します。
脱サラをし、
不動産投資に取り組みました。

しかし、人生の全てをかけた新築マンションを
建ててくれた建築会社と、現在裁判で係争中。
マンションも手に入れていません。

そんな私の失敗談記録を公開した
「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」
を開始したのが2021年5月でした。

その中味をわかりやすく
ノンフィクション小説として書き換えたのが
このブログです。
こちらのブログもよろしくお願いします★

カテゴリ: 松本コンサルタント

マンション建設予定地が更地になったので
次にやることは、
どこから融資を受けるか決めることである。

私としては、
自分が取引している銀行も候補に入っていたし
知り合いの経験を聞いてみるなど
検討してみたかったが、
これについても
松本コンサルタントが
「地域センター信用金庫がいいで!」
と、これまた強く推してきた。

地域センター信用金庫は
口座も持っていない、知らない銀行だったが
建築現場の土地から遠くない所に支店があったので
ここでも松本氏から言われるままに
そこに融資の相談をすることとなる。


そして、2018年6月
地域センター信用金庫のベシニティ支店におもむき
松本コンサルタントも立ち会う中
その支店で私とおまかせ建設会社との間で
工事請負契約を締結した。

駅前の喫茶店で会った
おまかせ建設会社の安田部長と
初めて会ったにも関わらず、成り行き上
その日に仮契約を結んだ私だったが、
仮契約を結んだのは
2017年5月だった。

なんと、仮契約から請負契約まで
1年かかったことになる。
仮契約から請負契約までは1年かかるのは
時間がかかりすぎではないのかと感じていた。

その間、私は建築予定を更地にしたり
融資を受ける銀行を決めたりしていたが
仮契約から請負契約(本契約)まで1年もかかるとは
思っていなかった。

現に、仮契約時に松本コンサルタントからもらった工程表には
「2017年10月着工で2018年の3月完成予定」
となっていた。

本来なら2018年6月の請負契約の時点で
マンションは完成していたはずだったのでは?

しかし、仮契約後は明らかに
松本氏の動きもおまかせ建設会社の動きも失速した。
つった魚に餌はやらないということだったのだろうか。

この時点でも
立ち停まって考え直せばよかったと
今の私は思う。

こうして仮契約は、もやもやしているうちに
話が進められて
(というか、あれよあれよという間に)
ほとんど私が口をはさむことなく
おまかせ建設会社と締結してしまった。

今思えば、あやしい雰囲気の漂う仮契約だったが
当時の私たち夫婦は
建築の知識が足りなかったこともあり
松本コンサルタントを信じ切っていたので
仮契約を結んだことで
どちらかといえば
というか、かなりうきうきしていたことは事実だった。

さて、仮契約を結んだ以上
私たちは前に進んでいかないといけない。

マンションを建築する予定地には
古家が建っていた。
まずは、その家を撤去して更地にすることが
最初のミッションだと思った。

そのことを松本氏にいうと
「解体?私に任せてくれたらいいんや。」
とさっさと知り合いの業者に依頼してしまった。

妻の絵理菜は私に
「ねえ、拓也さん。
 建築会社のときもすぐ決めちゃったけれど
 解体業者もすぐ決まっちゃったわね。
 松本さんに相談するのはいいとして
 頼まれたコンサルタントは、
 数社相見積もりをとってきて
 それを私たちに見せて選ばせてくれるんじゃないの?」
と、少し不満そうに言った。

たしかにそうだなと、私も思った。
絵理菜は女性特有の鋭い感性をもっている。
絵理菜の育った地域は地主が多く
いろいろな不動産建築の様子を見てきていた。
決して私を否定することはないが
私の気づかないことを指摘してくれる女性だった。

たしかに
建設業者もしかり解体工事会社もしかり
松本さんが提示してくるのは
いつも一社だけである。
なぜ一社だけなのか?
その会社は信用できるのか?

これから始まるマンション工事は
一般住宅の新築工事と違って
規模の大きい工事になるし
工期も長い。

解体工事は、工事の最初の通過点である。
うるさい音を立てて解体をされても困るし、
瓦礫も適切に処理してもらわないと困る。
最近は木とガラス、プラスチックなど分別して
処理しないといけない。

「解体工事の振動は大きくないかもしれないけれど、
 ほら、あの土地の周りは閑静な住宅地だから
 解体の重機の振動で、
 近辺の住宅に何らかの被害が及んで
 トラブルになったりしないかしら?」

絵理菜の心配は、もっともだった。
これから長くそこに住まわせてもらう建物を建てるのだから
解体の段階で近所の皆さんともめるのは避けたかった。

それで松本氏にそのことを言うと、
「拓也くん、キミすごい心配性やなぁ。
 私に任せておけば大丈夫や。
 大船に乗ったつもりで、どんと構えておいて」
と松本さんは、私の心配など意に介さず
ちゃっちゃっと自分が決めた解体業者に解体させてしまった。
古家解体費は250万円。

しばらくして解体費の請求書が送られてきたが
その請求書は、建築会社宛の請求書だった。
普通は発注者宛の請求書だと思った。

そういうようなの不審なことのピースが
少しずつ時間を追うに従ってたまっていったのだった。

今から思うと解体費用も
相場より高かったのではないかと思っている。

私は、おまかせ建設会社営業部長と初めて会った日に
仮契約のはんこを押してしまった。

仮契約日は2017年5月。
工事の着工&完成は未定であった。

松本コンサルタントは、
仮契約のはんこを押すと
心なしか機嫌がよくなり、
安田営業部長も笑顔が多くなった。

会う前には
  「私は安田営業部長とも付き合いが長く、
  私の言うことは色々聞いてくれる」
と鼻高々に自慢していたし、
本来、コンサルタントがクライアントを連れてきたら、
コンサルタントの方が立場的には強くなる
と思っていたが、
二人の力関係はなんとなくそんな感じではないように思えた。

工事費予算は約2億1000万円。
そのうち、設計図を書く報酬が100万円かかるので
できる限り早く支払ってほしいと言われた。
ずいぶん高飛車な態度だなと思いつつ
設計図を書いてもらわないと先に進まないことはわかっていたので
後日速やかに振り込んだ。

今思うと、初めて会う顧客に対して
あまりにも安田営業部長は
上から目線だったように思う。

それは後から知ったことだが、
実は松本氏と安田さんはツーカーの仲で、
 「安田さん、いいカモを見つけたので
  仮契約書作ってくださいよ」
 「それは確かな話なんだな?
  OK、OK。契約が決まったら
  お前にもキックバックするからな」
 「ありがとうございま~す」
というような筋書きができていたらしいのだ。

私はネギをしょったカモだったようだ。

ああ、書いているだけで、
はらわたが煮えくりかえってくる。

松本氏と委任契約を結ぶときにも
松本氏の言いなりになって
委任契約料300万円を
全額先払いしていたことも
松本氏に“なめられた”原因だったように思う。

この仮契約あたりから松本さんの態度が横柄になり、
さらに途中から松本さんは、
建築会社の言い分を伝えるだけの伝書鳩になり、
建築会社と揉め始めると、
建築会社の肩しか持たなくなり、
私たちと契約した業務はまともに行ってくれなくなった。
先払いした者の負けということなのだろうか。
 
また、委任契約書は
委託内容の明細に対するそれぞれの金額が明記されておらず、
委任する業務が漠然としており、
松本氏が業務を途中で放棄したとして、
こちらが返還請求をしても
裁判になったときに、
こちらが負ける可能性が高い契約書になっていた。
それも雲行きが怪しくなってきてから
弁護士に相談に行って書類をみてもらって
わかったことである。
 
契約を結ぶときには、
 「知り合いだから友だち価格にしてもらえるかも」
と思ったり
 「知り合いだから多少割高でも
 不誠意な対応はしないだろう」
など考えたりせず、
冷静にきちんと契約内容を確認し、
支払い方法やキャンセル料も
確認した上で契約しないといけない、
ということが、今の私が得た教訓である。

安田さんはもう契約が決まっているかのような態度で
仮契約書(設計申込書)を持ってきていてびっくりした。

今日はただの顔合わせであったはずだ。
相みつもりをいくつかとって
時間をかけて検討したいと考えていた。

見ると、その仮契約書には
建築金額も記載されているではないか!

こちらには、デザイナーにこだわりがあったから
そのデザイナー案を入れた建物にしたいと思っているが
ハイセンスデザイナー建築事務所に
正式に、具体的な設計申し込みをしないと、
そのデザイナー案を入れた見積書が手に入らないはずなのに?

もやもやしている私の気持ちをふき飛ばす勢いで
松本コンサルタントが強く
「この『おまかせ建設会社』に依頼したら
間違いはないから」
とかなり強制的な感じで薦めてきた。

そして、松本コンサルタントは
「おまかせ建設会社」は
(設計・監理・施工)を一挙に受けていると言って
「全部一つのところに頼むと、確実だし楽でっせ」
と暗にそうするように説明した。

この時の私には、
それを選ぶ危険性を理解できていなかった。
言われるままに
3つを同じ会社に依頼してしまったので
いいように進められてしまい、
ずさんな工事を止めることができなくなったのだと、今では思う。

また、松本コンサルタントは
 「希望を含んだ正確な金額は、
  もちろん後でちゃんと計算して出してもらいますよ。
  銀行の融資打診をするためにも必要ですしね。
  私はおまかせ建築会社の社長へは顔も利くし、
  デザイナーの案を入れても、
  この仮契約書に記載の金額に、大きな変更は出ないでしょう」
と胸を張ってにこりと笑った。

マンションを建てる場合のおおまかな流れは

マンション設計(設計士)
 ↓
マンション工事(施工士)
 ↓
工事監理

となるので
現地調査の後、
まずは設計図を作成してもらう必要がある。

構造・設備の初期提案をしてもらい、
建物の外壁や内部の仕上げ、
外構の材料などのカタログやサンプルを揃え
施主と検討しながら決定して、
設計をしてもらうのだ。

その時には、打ち合わせ内容を忠実に盛り込んだ上
そこから
意匠図・構造図・設備図・各詳細図など
細かい部分も詰めた図面を作成してもらう必要がある。

その他にも
天井、展開図、家具図、建具表、外構図など
大量の図面を作成してもらわなければならない。

その設計が終わり
行政の許可(確認申請)をへて
「施行」の段階に入る。

「実施設計図面」を元に
施工会社へ見積り作成依頼を行うことになる。

施工会社は、
この実施設計図面と仕様書をもとに
見積もりをおこない、
この図面に基づいて建物を作る。

設計図をもとにして建物を建てるのだから
設計図が詳細な内容になるのは当然のことだ。

建築中は、設計図面の通り工事が進んでいるか
工程に遅れがないか、
施主の意向を採り入れた建物を建築しているか
監理をしてもらうこととなる。

基本的に「設計した者」と「工事を監理する者」は
同じになる。
それは設計図を一番理解している人が
ちゃんとその図面に従って工事ができているか
監理することが合理的なためだ。

大手の建築会社では
この3つの流れを全部扱っている会社もあった。
しかし本来なら、この3つは別なので
設計と監理は同じ会社に頼んで
施工は違う会社にする方が
よかったかもしれない、と今は思っている。

松本コンサルタントに
 「他の建築会社の話も聞きたい」
とお願いすると
高い見積もりを持ってきて
 「こんな高い会社には頼めないでしょう?」
 「安くてクオリティが高いのは、
  おまかせ建設会社ですよ。」
 「おまかせ建設会社は、
 デザイナーの件も対応できる」

と、おまかせ建築会社一辺倒で、
そこしか薦めてこなかった。

他の建築会社と接触できないのでは
話も進まない。

それで、
 「じゃ、とにかく
  おまかせ建設会社に話だけでも聞きましょう」
というスタンスで、
おまかせ建設会社との顔合わせを
セッティングしてもらうことになった。

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