建築会社と戦う男の物語

「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」 を小説に書き換えた、サブブログです。

私は渡辺拓也と申します。
脱サラをし、
不動産投資に取り組みました。

しかし、人生の全てをかけた新築マンションを
建ててくれた建築会社と、現在裁判で係争中。
マンションも手に入れていません。

そんな私の失敗談記録を公開した
「訴訟額2億1000万!?新築マンション投資失敗ブログ」
を開始したのが2021年5月でした。

その中味をわかりやすく
ノンフィクション小説として書き換えたのが
このブログです。
こちらのブログもよろしくお願いします★

カテゴリ: 裁判長

さて、また私がおまかせ建設会社から訴えられている裁判の話にもどる。
私とおまかせ建設会社は、
私の建てたマンションのことで
双方相手を訴えているので
裁判が2件あるのである。

4月から裁判長が変わり
おまかせ建設会社が原告の方の裁判は今までの内容の確認が多くて
それに忙殺されるという状態だった。

裁判長は、そこまでの経過説明に聞き入り
「今までの話をまとめますと、
 おまかせ建設会社としては、
 工事の残代金が残っていることと
 追加変更した分を合わせて早く支払ってほしいという主張ですね?」
と訊ねてきた。

答える田中弁護士は、相変わらず
自分のことはさておいて、我が道を行くスタイルを貫いている。

「はい、そうでございます。
 渡辺さんの主張は、
 従前の調書に書いてある既定路線から離れないで
 検討をお願いします。
 今まで話し合ってきたことを蒸し返すのは
 勘弁願います」

裁判長は、私に問いかけてきた。
「大筋の争点としては
 今申し上げた請求原因レベルがあると私は認識しております。
 前回の話だと、渡辺さんはおおむね自分の考えを主張したということでしたので
 調停委員会として調停を検討していきたいのですが。
 渡辺さん、それでよろしいですか?」

私は裁判長が私の主張をちゃんと理解してくれているのか疑問をもっていた。
「私の立場としましては、
『従前の調書に書いてある既定路線から離れないで
 検討してほしい』
 と言われましても、
 信義則に反しない形で、主張をしていきます。
 まずは、新しい裁判長がどのように考えているのか
 分からないことが多いので
 今日は裁判所のお考えを教えていただきたいです」

裁判長が怪訝そうな顔をした。
「中身についての考え、ですか?」

私はうなずいた。
「はい。このケースでは本工事がどれを指すのか
 それが争点だと思うのです。
 本工事の内容がはっきりして、
 追加工事の全貌が明らかになります。
 
 契約の対象の書類が二転三転して、
 どれなのかがはっきりしないまま
 前裁判長の下での審議が終わってしまいました。
 追加工事だとおまかせ建設会社が主張している
 “ハイセンスデザイナー事務所指示の工事”は
 甲4号証の書類に当初から入っております。
 私は、甲4号証が当初の本工事とされていた
 と主張しておりますので
 その件について
 裁判所のお考えをお聞きしたいと思っています」

おまかせ建設会社代理の田中弁護士は、建設のことに詳しくなく
審議が進まないので
裁判所は途中から、
1級建築士の寺田氏と是永氏に
専門委員として裁判所より依頼して加わってもらっている。
裁判長が変わっても、この二人も
田中弁護士同様、変わらなかった。

まず田中弁護士は、提出した書類の説明をした。
「確認申請の副本について、
 委員の方から原本を持参するようにご指摘があったので、お持ちしました。
 全てのページに、委員がご指摘された判は押されておりません」

寺田専門委員は原本を手に取り、驚いていた。
「図面にはんこを押さない検査機関なんかないでしょう!?
 それにしても、この原本、すごく薄いですね」

私は、その原本をみせてもらっていないので
原本を確認している専門委員に質問した。
「その確認申請証の中に構造計算書は入っていますか?」

是永専門委員はページをめくりながら答えてくれた。
「入っていませんね。
 確認済証の本証は、おまかせ建設会社の方にあるのですか?」

田中弁護士はばかにしたような目つきで私を見た。
「入っていませんよ。
 当たり前です。お金を払っていない人には渡せません」

(私は即座に
「当たり前です。ちゃんと書類も出せない人にお金は渡せません」
 と言い返したかった)

是永専門委員は、さらに田中弁護士に質問した。
「引き渡しをせずに、書類を持っているということですか?」

寺田専門委員は、書類を丁寧に点検したあと、言った。
「たしかに、どのページにもはんこがありません。
 これは、本当に確認申請書副本として返ってきたものですか?」

是永専門委員も、はんこがないのを確認して田中弁護士に言った。
「これは、確認申請そのものではなく
 抜粋したものですね」

さらに寺田専門委員は追及した。
「普通、図面や書類に、確認検査機関のはんこが押されているものなんです。
 はんこがないというのは、これは正式な書類なのでしょうか?
 少なくとも私が知っている、検査機関や役所では見たことがない。
 図面にはんこが押してないのは初めてです」 

田中弁護士は、そう言われても動じない。
「おまかせ建設会社さんは、
 『はんこを押したものも押していないものもある』と言ってましたよ」

是永専門委員は首をかしげながら言った。
「民間の検査機構ではやり方が違うのでしょうか?
 どちらにしろ、はんこがなくても、これは
 確認申請時の図面と同じものということなんですか?」

専門委員が提出された書類に疑問を呈しているが
裁判長は、全く別の確認を田中弁護士にした。
「とにかく、この資料は、前回指摘されたので
 今日田中弁護士が持ってこられたという位置づけの書類ですね。
 それ以外の主張や証拠はもう出してもらっているということですね」


専門委員が、田中弁護士が出した書類に不備があると言っているのに
裁判長は、その書類の不備には触れず
やっつけ仕事的に
「出さないといけない書類は、もうありませんね?」
という話し方なので、驚いた。

はんこがないとか、
構造計算書が入っていないとか
薄いとか
明らかに専門委員が指摘している内容に対して
田中弁護士にきちんと確かめないのは
なぜなんだろう?

裁判の進行はとても遅い。
1回裁判を行うと次は2ヶ月後などという感じだ。
 
4月から3年ほどお世話になった裁判官が変わった。
人事異動だ。
新裁判長となったので
まずこれまでの流れの整理を行うことから裁判が再開した。

新しい裁判長は、話の分かる人であればいいのにと
祈りながら裁判所に向かったのだった。

●裁判再開その1●

裁判長は、事前に資料を読んでいたようだった。
「経緯は書類にて確認させていただきました。
 おまかせ建設会社は、建てたマンションは完成したと主張して
 追加工事と残り代金の支払いを求めており
 渡辺氏は、建物の完成がまだなので支払えないという主張をしているのですね?」

私は頷いた。
「はい。完成していないから引き渡しもされていません。
 完成していないから、支払いの義務もないと主張しています」

「ふうむ。渡辺氏は、どういう理由で
 建物ができていないと判断しているのですか?」

「そもそも、完成したという連絡すらいただいていない状態で
 おまかせ建設会社からこの裁判を起こされました。
 裁判を起こされた段階で、私は建物の現状すら知らされていませんでした。
 最近になって、施主完了検査をした結果、
 建物が未完成の部分や、
 修理が必要な箇所が多数あることがわかりました。
 この検査は行政検査ではなく、施主の検査です。
 建物に多数の未施工があることは検査して初めて知り、
 裁判前には知らなかったので
 発注したとおりの建物ができていないと確認したため
 未完成だと主張させていただいております」

裁判長は、書類に視線を落としながら、私に再度確認をした。
「主張はわかりました。
 そして、追加工事の関係では、
 本来やるべき工事の範囲なので
 追加ではないという主張ですね?
 瑕疵の主張はないということですが、
 それはどういうことなんでしょうか?」

「施主完了検査の結果を書いている書類では、
 瑕疵だという主張ではなく
 請負契約時の図面通りのものができていないので
 工事が未了であるということを主張したいということです
 瑕疵がないという判断をしているわけではありません」


裁判長は書類の内容を確かめてくる。
「わかりました。
 本件、おまかせ建設会社からの主張やそれに対する書証、
 それに対する渡辺氏の反論は
 もう出尽くしているという認識でよいですか?」

田中弁護士と私は、首を縦にふって
「はい」と答えた。

私は、裁判長が変わったことで
審議がテキパキ進むことを祈っていた。
正直今までの進行はぐだぐだとして
話が先に進まないことが多かったのだ。

あいかわらず
おまかせ建設会社は、
田中弁護士を代理人にして
全く社長を初めとする関係者が出てこなかった。
弁護士に丸投げ状態なのである。

私としては田中弁護士も裁判長の変更と同時に変わってほしかったが、
変わらなかったので、少しがっかりした。
でもそんなことで弱音を吐くわけにはいかない。
このまま頑張るしかない。

おだやかな様子見の雰囲気で始まった今回の裁判だったが、
裁判が進むにつれて
裁判の進行が以前と変わっていることに気づいた。

なかなかの問題発言が
田中弁護士以外から出てきたのだ。

もう1人の1級建築士である寺田専門委員は
私の行動が思慮が足りなかったと思っているような
発言をしてきた。

「普通、これぐらいの規模の建築物であれば
 2~3週間に一回の定例会はやるものですけど。
 おまかせ建設会社は、
 ハイセンスデザイナー事務所と話をしていたから
 渡辺さんに話をしなくても、
 話は伝わるだろうという感覚だったのかもしれませんね。
 それにしても
 ハイセンスデザイナー事務所がおまかせ建設会社と話をするとき
 なぜ渡辺さんは立ち会わなかったんですか?」

「そもそもハイセンスデザイナー事務所と私も
 会って打ち合わせはしていないです。
 電話かメールでした。
 さっき寺田専門委員がおっしゃったような定例会は
 一回もありませんでした。
 ハイセンスデザイナー事務所は現場に行って
 建築士(中山社長)と打ち合わせをしたいと考えていました。
 その打ち合わせは一回もしていなくて
 建てている現場の人たちが、デザイナーに質問してきたそうで
 『自分はデザインはしたけれども
  細かい施行の仕方は理解していないんだけれど』
 と思いながら 対応はしたけれども、
 戸惑ったと言っていました」

是永専門委員は、

「工事が始まってから
 施主とのコミュニケーションが不足していた感がありますね。
 ただ、それはそれとして
 早く何らかの解決をしないといけませんね」

と感想を述べたのだが、次の裁判長の言葉に私は驚愕した。

「では、今日はこのへんで、終わります。
 私も次の裁判が控えておりますので
 時間がありません」

!!!!!まだ話の途中ではないか!
田中弁護士が途中で退廷していったときも驚いたが
裁判長まで途中で、まとめもせずに
閉廷を宣言するなんて、信じられなかった。

それにしても
私は司法に携わる人には守秘義務があると考えていたので
裁判長の発言には目を見張るばかりだった。

現在私は二つの裁判に関わっている。
私とおまかせ建設会社で
お互いがお互いを訴えている、別々の裁判である。
当然、話し合いをする日は別々です。

たまたま、二つの裁判の裁判長と弁護士は同じ人であったが、
私が訴えられている方の裁判では、
建築の話を聞くということで
私が訴えているもう一つの裁判には出ていない
専門委員も2名、裁判に来ている。

そういう、「第三者」がいる場で
もう一つの裁判(私がおまかせ建設会社を訴えている裁判)
で出した書類の話を、
持ち出していいのだろうか。
「あっちの裁判で、こう言っていましたね?」
なんて、世間話みたいではないか。

同マンションに関する裁判だといっても
別の裁判なのである。

裁判での発言が議事録にも残る。
もう一つの裁判の話を持ち出すなんて
私は納得いかなかった。

↑このページのトップヘ